エディーのニューボードに触発されて作ったエフェクトボード2012年秋モデルだが、レポは残念ながら2012年中に完結できなかった。
年を越して3月に入ってしまったところで重い腰を上げて、今回は制作編だ。
構想編でも触れたようにループボックスをケースから作らないといけない。
2005年の何ができるのかな?編で作ったボックス(上写真の右に写ってる赤いヤツ)もケースから作ったが、側面には木を使った。僕の金工技術では無理だったからだ。
最近いくつか工具が増えたので、今回は全部アルミでケースを作ることに挑戦してみた。
まず最初に活躍する工具は、
Hozanの板金曲げ器 ・・・
なかば勢いでポチってしまったのだが、届いてみると思ってたよりでかい。そして重い・・・。    ・・・若干・・・後悔・・・・・・しかし、まあ、こんなに長いアルミを折り曲げるのはこういうのがないとなかなか・・・…… ちなみに、1mm厚のアルミだが、これくらいのサイズを曲げようとすると本体をどこかに固定してないとかなりきつい。たしかに本体をネジ止めできるような構造になってる。適当な台に固定しようかとも思ったが、そこまでやってしまうと工房というより工場になってしまうので思いとどまった。
側面のパネルもごらんの通り。
押さえる側の板に切り込みがあって、箱形を簡単に作れるというのがこの曲げ器の一つの売りなのだが、角が直角でない場合はちょっと難しい。
しかし、こういう道具がないとちょっとやってみようという気が起きない作業だ。













ここで、二つ目のアイテムが活躍する。

ハンドニブラだ。
30年くらい前から知ってはいたが、板金を食いちぎる工具だと聞いて、きれいな断面ができるわけがないと思って敬遠していた。しかし、実際使ってみると、パツン、パツンと四角くパンチで打ち抜くように結構きれいに食いちぎれる。
NO NAME:E Board 12:2012年秋モデル側面.jpg
折り曲げる角のところ(上図の斜線のところ)を切り抜くのを、ドリルとやすりでやろうとすると結構たいへんだが、ハンドニブラならいとも簡単に切り抜ける。
目からうろこ、というか今まで使ってなかったことを後悔させられたアイテムだ。
側面のパネルは、パネルにあけた穴に直接ネジを切ってネジ止めする。
mm厚くらいのアルミだと普通にあけた穴にネジを切ったのではすぐにバカになってしまう。
内側に少し盛り上がるような穴をあけてネジを切る部分を長くするのだが、これが案外難しい。
普通にドリルであけてもちょっとバリが内側にできるのだが、この程度ではダメらしい。
釘とかを打ち込んでみても歪んでしまったりしてうまくいかない。
そこで、こんな道具を作ってみた。

座金というらしいが、鉄製のごついワッシャのようなものを3枚組み合わせたものだ。座金の間にアルミ板を挟み込んで先を削ったボルトを締め込んでいくと大きくバリを連れて行くような感じで穴があく。ほとんど歪まずに穴を開けられてネジを切るのにも十分な厚みが作れる。
目的は大したことではないのに、この道具を作るのは結構苦労した。
これくらいの厚さの鉄になると、穴をあけるのも、ネジをきるのも大変だ。
タップ1本と、ドリルを3本ほど折ってしまった。
なんとも、大げさな事になってしまったが、他にいい方法が思いつかないのでしばらくはこれを使うことにする。
なんとかケースが完成した。
慣れない金工作業で疲れてしまったのと、OziFestが近いので塗装はなしでパーツを組み込む。
相変わらず、配線の醜さにはセンスのかけらも感じられない。

5150Ⅲのフットスイッチの台座(上図の赤いとこ)を木で作りボードに組み込む。
丁度いい桐の端剤があったので二組作ってマジックテープを貼り付けてボードに固定した。
上の写真でわかってもらえるだろうか?
スイッチはその上に載せるだけだが特にグラつくこともなくいい感じ。桐の柔らかさが丁度良かったのかも。
スイッチボックスから出るプラグと干渉することもなく、予定通り二階建て構造ができた。
エディー同様に、ワウはループに入れずにループボックスの前に直結で入れる。

だが、ワウを接続するとなんだかバイパス時の音ヤセがひどい。
EVHワウはトゥルーバイパスが売りのはずなのに・・・。ワウの中を見ると回路的には確かにトゥルーバイパスになってそうだが、プリント基板上の髪の毛のように細いパターンを信号が通るようになっている。
さらに頂けないのはスイッチへの配線だ。基板に丸くあけた穴にスイッチの平たい端子を突き刺して、大きく空いた隙間を半田で埋める様に接続している。
ギターから銀線のシールドでつないでも、鉛とスズの合金がこれほど遠慮なく間に入られると興ざめとしか言いようがない。
元のジャックを基板から外し、スイッチクラフトのボックス型のジャックに交換して、きっちり線材が端子に接触するように配線しなおしてみた。
効果は予想以上で、音ヤセは劇的に改善した。
  とりあえず、完成した。
  エフェクト4つとチューナーだけにしてはだいぶ大げさな感じもするが、エディーのボードは同じような内容で倍以上のサイズだしまあいいか。
  アンプのスイッチが奥になる配置もあまり気にならない。ちゃんとフタも閉まるよ。ギリだけど。
 とりあえずとしたのは、実はまだ未完成だからだ。
OziFestに間に合わないので電源が後回しになってる。
18vが用意できてないので、OziFestの時にはフランジャーは乗っかってるだけ。電気は繋がってなかった。
電圧の問題だけでなくちょっと工夫したところもあるので次回は電源編をレポしてみたい。



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