突然だが、ZO-3にエフェクトを掛けたくなった。

これに似た衝動が今までになかった訳ではないが、ZO-3Volがやたら重いのでパワーアンプがらみのややこしいところに入ってるんじゃないかと思ってためらっていた。

チラッと蓋くらいは開けてみたこともあったけど、思いのほか配線がいっぱいあってめんどくさくなって挫折してみたりもした。

だが、今回ちょっと根気をだして、Volとスイッチのネジを外して基板を取り出して眺めてみると、ピックアップの出力は直接Volに入って、その出力がそのまま外部出力のジャックと内蔵アンプの入力に入ってることがわかった。

ということは、Volの真ん中のピンと基板との間にエフェクトを入れればいいのだ。ちょっとがんばってみる気が起きてきた。

ディストーションなどを内蔵させることも可能だが、今回の動機の発端はWomen in loveのイントロやらBlack and Blueのソロなどにディレイを掛けたくなったことだ。外付けにして足で操作できるほうが断然よい。

外部出力のジャックをステレオにしてピックアップの出力をチップから出して、リングを内蔵アンプの入力にすれば簡易のセンドリターンをシンプルに増設できそうだと思いついた。ミキサーのインサートと同じことだ。

センドリターンを使わない時にちゃんと内蔵アンプが鳴るようにするためにはスイッチ付きのステレオジャックが必要だ。

Switchcraftなら13Bってヤツにはプラグが刺さってない時、チップにショートする端子がついている。これならサイズ的にも素直に交換できそうだ。

だが、もちろん手元にはない。今度注文する時までおあずけか・・・。ギャレットには出てるけど530円もする・・・。

ちょっと萎えながら手持ちのパーツを眺めていると、クリフのジャックが目についた。プラグを抜くとチップ、リング、スリーブそれぞれにショートする端子が付いているヤツだ。だが、サイズがでかいのでボディーを加工しないといけないのでは?と思いながら合わせてみるとプレート穴の中心をずらせばなんとか収まりそうだ。

やる気が復活して、着工に踏み切ることにした。


まず、基板に直接入っていたVolの真ん中の端子を浮かせて、基板には直に行かないようにする。それにジャックへ行く線を配線した。

クリフのジャックに配線したところ。

白線がVolから来てるヤツ。

黄線が内蔵アンプの入力に行くヤツ。

ジャックの向こう側の端子がそれぞれプラグを抜くとショートするヤツ。

ショートするヤツのチップとリングをつないでいるのでプラグを抜くと改造前と同じようにVolから直接内蔵アンプに入っていく事になる。


クリフのジャックはMarshallアンプとかにも使われてるやつで、もともと、ギターに付ける事は想定されていない。プラグが入る穴の中心が全体の中心とずれているので、そのままの位置では収まらない。

もとのジャックより首が太いのでプレートの穴を広げないといけないのだが、その時に片側によるように削って中心をずらすとボディーの加工なしで収まってくれた。

パターン面から見た基板。

右側の赤線がピックアップの出力。Volに直接入っている。

C1の横の黄線のところが、表側に浮かせたVolの真ん中の端子が刺さっていたところ。内蔵アンプの入力部分でもあり、もともとここから外部出力ジャックに配線が行っていた。改造後はジャックのリングからくる黄線を配線している。

手前の白線はジャックのチップからくる線で基板の表側に周りVolの真ん中へ行く。

手前のがもともと付いていたジャック。


ジャックがプレートの中心からずれているが、外見上は何事もなかったように収まっている。

プラグを刺していない状態では元通りの音が出る。

インサートケーブルを使ってZOOMG2をつないでみたところいい感じだ。

Women in loveBlack and Blueも気持ちいい。

CathedralVolが重くて無理。ピッキングすることにした。

思った通りに機能してくれているようだ。

普通のモノラルのプラグを刺したとしても、内蔵アンプの入力がグランドに落ちて音が出ないだけで特に問題はない。

裏技としてはプラグを半刺しにすれば内蔵アンプに直に入力できる。他のギターを鳴らすことも可能だ。

素晴らしい思いつきだ、これは久しぶりにレポを書こう。

と、これを書いてみた訳だが、一応今までにこんなのなかったのか検索してみた。

すると、ZO-3芸達者というモデルには専用ケーブルでセンドリターン機能付きとなっている。おそらくこれと同じようなものだろう。

標準の仕様ですでに行われていたとは・・・、    チェっ。

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